2024/03/29 22:39

 私が住んでいる奈良市には、昔の建物といっても奈良時代・鎌倉時代・江戸時代といった時代に建造された建物が今も残されています。神社や仏閣などです。もちろん、落雷や火災で焼失したために再建されたものもありますが、ほとんどが以前の建物を忠実に再現されて建造されているようです。それらの建物を見ると、見とれてしまうほどの美しさがあるのです。何が違うのかなあと、繁々と見ていて気付きました。現在の建物の屋根のラインが水平であるのに、緩やかな反りが入って、僅かにへこんだ弓なりになっているのです。それが見事なまでに安定感と美しさを創り出しているように私は思いました。「よし、これを描こう!」と初めて絵の対象が絞られました。神社の本殿・鳥居、仏閣では、本堂・金堂・五重塔・三重塔、さらに奈良市にはありませんが、全国各地に残る城郭の天守閣もこれまたすべての人を魅了する美しさがあります。殺風景な絵になりますが、気持ちが落ち着きます。正しくモノクロ絵画にぴったりな絵ではないでしょうか。