2024/02/20 22:01

 これまでのブログでは、私が絵に興味を持ったきっかけを、小学生の頃の思い出の中から、3つの出来事をお話してきました。①3年生のころに廊下で出会った山下清先生の点描画に驚いたこと ②4年生でかなり変わった画家の男性のK先生が担任になったこと ③その年の秋に二科展で、学校で描いた絵が受賞したことです。こうした経験から、絵を描くことについては、「苦」でもなく、楽しいという「楽」でもない、つまり絵を描くことに特に気持ちが入り込むことでもありませんでした。中学校・高等学校での美術の時間はとにかく取り掛かるのに時間がかかる人でした。色々と考え過ぎたのだと思います。ですから、学生時代に美術クラブに入ることもありませんでした。ただ、大学を卒業してしばらくたったころ、足を骨折して家に10日ほどいたとき、親戚のおばあさんの写真を見ていて、ふと、油絵で描いてみたいなあと思い立ち、油絵道具を購入して、おばあさんの似顔絵を描いて額縁に納めて、渡しました。 自分ではまずまずの出来でした。今でもおばあさんの遺影として飾ってくれています。初めての油絵でしたが、油絵って、失敗しても削ったりして上から塗り重ねていくことができるので、筆を持った時の緊張感はなかったことを覚えています。